各種看板・大型サインの調査・企画・デザイン・製作・施工までの流れをご紹介致します。
STEP.1打ち合わせ
街の不動産屋さんを営んでいるお客様。
駐輪場を始めたいと思い立ったものの、看板については、どういう物をどこにつけたらいいのか、費用はどれほどかかるのか等、サッパリ分からず弊社に来られました。
お客様はこの駐輪場経営に関して、特別な想いを抱いておられました。
「不動産屋をしていても同様に思っているのですが、地域の人やコミュニティとのつながりを大事にしたいなと思っています。サービスや接客に力を入れたいですし、他の駐輪場とは違う所にしたいです。」
この営業理念を基に、こういうサービスを考えています、と次々アイデアを出していくお客様。
しかし、何かを始めようとしている人は陥りがちですが、これもしたい、あれもしたい…と長く語っておられます。
正直、それっていらないのでは?というものもいくつかありました(笑)
そういう時は、看板に関係の無いサービス等についても、それはこうしたほうがいい、これは無くしたほうがいい、とこちらからもアドバイス。
看板屋がなぜそんな意見を言うのか。お客様が欲しているものをただ作って工事をすることだけが看板屋の仕事ではありません。
「人からどう見られているか」「どうすれば施設や店舗が利用しやすくなるか」など、第三者の立場に立ってものを考えるのも私達の仕事です。
お客様も、「つい暴走しそうになりましたが、客観的な意見を聞けたので相談してよかったです。」と仰ってくださいました。
前述したような、お客様の基本理念があるからこそ、私達もお客様の想いを叶えたい、良いモノにしたいと思えます。
STEP.2現地調査
平面図等、紙ベースで土地の感じは見ているものの、実際に場所を見てみなければなりません。
まだなにも手のついていない土地です。フェンスは設置しなおし、右側の建物は取り壊される予定ですが、この時はまだありました。
しかし、ある程度はこうなるであろうと想像しながら、離れた位置から見て看板のおおよその位置を考えます。
駅が近い場所なので、駅から出てきた人が一番見やすくなるよう、かつ反対側の道路から来る人にも見えやすいように想定します。
現地調査は、実際にこの場所の工事が始まってからも行いました。フェンスや照明等が設置される前だと、看板の正確な位置は決められないためです。
建築物に付ける看板も、建物の工事がある程度終わっていないと看板は付けられません。
不測の事態に対応できるように、万全の準備はしておきます。
調査をしたことによって、打ち合わせで決めたことが変更になることはよくあります。
この後何度か打ち合わせを挟み、だんだんとかたちにしてゆき、最終的に決定します。STEP.3製作
看板のデザイン、インクジェットシート出力、鉄骨などのハードなものづくりもすべて自社工場で行います。
デザイン、製作から施工、アフターケアまで、ワンストップサービスでご提案できるのが弊社の特徴です。
今回はお客様の強いご要望により、入口の自立サインの上に屋外用の時計を設置することになりました。
また夜でも看板が見えるように、LED内蔵の内照式看板にします。
今回LEDは、看板の側面から照射する側部照明のタイプを選びました。こうすることで、LEDの数を減らしコストを抑えること、故障のリスクを減らすことが可能です。
STEP.4施工
前日まで天気が悪かった大阪ですが、施工当日は見事快晴。
1月でも陽が当たると暖かく感じられるほどでした。
一番大きな時計付きのポールサインから設置にとりかかります。
ポールを建てるための穴掘りから始まり、時計とLEDを点灯させるための電気工事や、看板の建てかた等、設置を次々と行います。知識と経験豊富な弊社の職人がやっているので安心ですね。
実際に設置するときに、看板の見え方を考慮し、角度等を最終調整します。
STEP.5完成
朝から始めた工事も、終わるころにはすっかり日が暮れる手前でした。
自立看板もLEDが点灯し、夜も綺麗に見えますね。
「おー!めっちゃ良いですね。」「時計と看板がこの駐輪場のシンボルになり、地域の多くの方々に知っていただきたいです。」と、お客様にも大変喜んで頂きました。
そして、この看板のデザインには意味があります。お客様が最初の打ち合わせのときに仰っていた、「地域の人とのつながりを大事にしたい」という想い。
そこからインスピレーションを受け、下のオレンジの部分は駐輪場ができる地域を示し、Pのマークは駐輪場を示しており、地域(人々やコミュニティ)と馴染むような、つながりを感じさせるようなデザインになっています。
お客様が、最初から営業理念をはっきり持っていたことがスムーズにプランを作成できたことにつながっているのですが、もう一つ、良いものを作ることができた大きな要因があります。
それは「~○○円くらいで看板作ってください。」と最初から予算が決まっていたことです。
よく、なにも分からないからとりあえずプラン出してください。いくらくらいになりますか?と仰るお客様がいらっしゃいますが、看板はすべてオーダーメイド。家を建てるのと同じだと思って下さるといいかもしれません。
家を建てるときは、これくらいの広さで、部屋はいくつで、キッチンはこんな感じ、予算はいくらです。と言ってから始まりますよね。
看板も同じで、素材や仕様で価格は大きく変わります。
今回のお仕事では、予算に合いつつも質の良い、コストパフォーマンスに優れたものを提案することができました。
ともあれ、お客様に最終的にとても喜んでいただけたので、私たちにとってもそれは一番の喜びです。
駐輪場オープンの後、たくさんの方に利用していただいているそうで、本当によかったです。